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 ①『婦人之友』昭和19年1月号


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 ② 左側ー『婦人之友』昭和19年3月号 右側ー『婦人之友』昭和19年1月号


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 ③『婦人之友』昭和17年10月号

  今回は、戦時下の育児と子供の家庭での生活指導について取り上げる。

 ①は、「母乳をよく出すために」という記事で、赤ん坊を丈夫に育てるため、良い母乳を出す方法などを母親が専門医に聞いている。内容は、「生活環境と母乳の出」「母乳と食物の関係」「母乳の成分」「母乳不足の場合」「授乳時間について」「マッサージや体操」「母乳栄養児は強い」「隣組や町会などで母乳を分ける」などの内容が指導されている。戦時下にあっても、いや戦時下であったからこそ、赤ん坊が大切に育てられていたことが分かる。

 ②は、『婦人之友』の裏表紙に掲載されていた「子供の生活指導図絵」である。日本の母親は、戦時下の育児にいかに熱心に取り組んでいたかが分かる資料である。

 ③は、「四つの託児所の経験」と題する羽仁説子による記事である。
 ここでとりあげられているのは、東北の「「農繁期託児所」にセツルメントとして派遣された女子学生が、指導経験を語っている。戦時下には、働く母親の増加に伴い、都市や農村には、多くの託児所が設置されていたことが分かる。

 総力戦の下では、日本の歴史の中でも、女性の社会進出が最も進んだ時代であり、同時に子供を社会全体で育てるという意識が徹底されていた時代でもあり、また、子どもが大切にされていた時代だったのである。戦争時下の日本は、エネルギッシュな女性によって支えられていたのである。そしてまた、「ベビーブーム」は、戦時下において既にはじまっていたのである。